「死の谷」と「ダーウィンの海」
2017.07.14ブログ中小企業診断士の試験科目に企業経営理論という科目がある。
その中で、ベンチャー学の理論から「死の谷」と「ダーウィンの海」という言葉が出てくる。
ベンチャー企業が事業化し、事業として存続するためには、様々な障壁が立ちはだかる。
研究技術が実用化され、製品を市場に送り出すまでの期間のことを「死の谷」と呼ぶ。
売り上げ(キャッシュイン)がないのに、研究・開発コストがかさみ、資金ばかりが出ていく大変な期間である。この段階で多くの創業ベンチャーが姿を消すことになる。
製品を市場に送り出した後、販売網や生産設備を充実させて、事業として軌道に乗せるまでの期間を、「ダーウィンの海」と呼ぶ。製品を送り出しても、競合他社に打ち勝ち、生き残っていかなければならない。長く苦しい航海の期間である。
私も、今年事務所を開業した。ベンチャーではないものの、近年弁護士が急激に増加し、競争社会となっている。幸いかつて在籍していた事務所で様々な事件を経験できたことから、依頼者の皆様の相談に対応できる一定の知識や技術は習得できたと思う(まだまだ研鑽を積んでいかなければならないのは言うまでもないが)。なので、今の課題は、事業として安定することだ。まさに「ダーウィンの海」の真っただ中にいる。海は広大で荒れており、向こう岸はまだまだ見えないが、途中で沈没しないよう頑張っていきたいと思う。