【二人の嘘】一雫ライオン 幻冬舎
2021.08.22ブログ久しぶりに本の紹介です。
今少しずつ口コミで話題になっている小説「二人の嘘」を読みました。
「十年に一人の逸材」と言われ、将来は最高裁判事も期待される女性裁判官と、かつてその裁判官が裁判員裁判で実刑判決を下した元服役囚の物語です。
終始、重く悲しいです。
ところどころに出てくる司法制度に対する問題点がとても表面的で、業界にいる身としては気になるところですが、「法曹」という仕事をしている中で徐々に失われてしまっていく「何か」があることは、共感できるところがありました。
ネタバレになるので詳細はさけますが、本当に悲劇であるにもかかわらず、最後は子気味いい爽快感がありました。
「つよく」「正しく」生きていきたいと思わせるそんな作品です。
あと金沢に無性に行きたくなります。