神田松之丞
2020.02.22ブログ神田松之丞。今日本一チケットの取れない講談師と称されている方です。
私が昨年から注目している人物です。
先日、「六代目神田伯山」を襲名されました。
仕事の合間に、この方の講談をよく聞いています。
特に衝撃を受けたのが、昨年のフジテレビ系で放送された「ENGEIグランドスラム」。
今旬の芸人達が、漫才やコントなどネタを披露するお笑い番組です。
観覧客は、旬のお笑い芸人を見に来た若い女性がほとんど。
そんな番組に、神田松之丞氏も出演され、講談を披露されました。
講談は、伝統芸能。テンポや喋り方は、漫才やコントなどとは全く異なります。
観覧客の女性たちは、ほとんど松之丞氏のことも知らないでしょうし、講談自体聞いたことがないでしょう。本当にアウエーな状態でした。
本当に衝撃を受けました。すさまじい話力。熱量。完全に場を支配していました。
おそらく全く興味がなかったであろう女性たちも引き込まれ、完全に聞き入ってました。
この番組で、ここまで場を静かにできる技術(いい意味で)。カッコよすぎです。
話は変わって。
裁判員裁判開始に伴い、弁護人のプレゼン技術に注目が集まっています。
書面を見ないで視線は裁判員の方を見てしゃべろう!
証言台の前に立って話そう!
パワーポイントなどわかりやすい資料を使おう!
いろんなことが言われています。
私は、正直ピンときていませんでした。
大切なのは、証拠の獲得・顕出(尋問も含む)、分析、論理的・説得的なケースセオリーの確立であって、そこに最も資源・時間を徹底的に注ぐべきだと考えていました。
「プレゼン技術」、何かあざといイメージがあり、裁判員の方々の印象として逆効果なのではないかぐらいに思っていました。
最近松之丞氏の講談を見ていると、話術の重要性がよくわかります。間やしゃべり方、話す順番、表情なので、同じ話でも全く引き込む力や説得力が異なります。
プレゼン技術も重要ですね。
まだまだ研鑽が必要です。