憑依芸
2018.03.22ブログ裁判員裁判や大きな否認事件など、脇汗が溢れ出る裁判期日の前に、かつてよくやっていた儀式。
まず、その日の早朝、高野隆弁護士や後藤貞人弁護士など刑事弁護の大家の尋問や弁論などの録音(研修やDVD)を聞き倒します。
そして、裁判開始時刻直前、裁判所のトイレにかけこみ、鏡の前で「俺は『高野隆』(敬称略)だ!」「俺は『後藤貞人』(敬称略)だ!」と言い聞かせます。
いつのまにやらマインドは、「刑事弁護の大家」です。怖いものは何もなくなります。
そして、意気揚々と100号法廷の扉を開けると、厳しい表情の検察官や多数の傍聴人の姿が視界に入ります。
すると、その瞬間すべての魔法は溶けてしまい、ただの若手弁護士に舞い戻ります。
そして、吐きそうなほどの緊張感が襲ってくるのです。
そんなことを繰り返しながら、強くなってきました。